癌治療

それまでは特別な病気だと思っていた。
しかし、両親とも癌になって、身近になった。

父の場合、最初は早期の大腸がんだったので、
手術で摘出し人工肛門にはなったが元気に20年あまり
過ごしてきた。

そして、母にも癌が見つかり、同様に手術で子宮摘出を
したが、転移の可能性もあったので、抗癌治療を開始した。
母の退院直後に、今度は父にすい臓がんがわかり
ステージも末期であるとのこと。

父は管にまみれることは嫌だと覚悟を決めて、
身辺を整理し、入退院を繰り返しながら2年の闘病を
終えて他界した。

一人になった母は5年間の抗癌治療が効果あり、何とか
抑えてきたが、リンパに転移した癌が活動を開始始めたのか
新たな抗癌治療が必要となった。
しかし、副作用がきつく、食欲低下、白血球低下、脱毛、下痢などが
激しくなったので、無理な治療よりも自然に任せることを進めた。

親には長生きしてほしいが、辛い残りの人生よりも、
できることを精いっぱい生きるほうを進めるのは親孝行なのか、
親不孝なの息子なのかは、わからない。

人はいずれ死ぬのだから、自然のままに。
後悔しないで人生を過ごしたい。